次の日、東根(トウコン)撮影所の門の前でみずきは待ち伏せをしてた。
1時間ほどして打ち合わせのため眠そうにもさーっと歩いてくる牛乳瓶底めがねのユウジを見つけた。
ユウジは赤いチェックシャツに膝までのもっさりしたパンツで
シャツが半分はズボンの中に、半分は外に出ていた。
ズボンのポケットの裏地も出ている。
「あれ!ユウジ君?キミ、ここの関係者?ADさん?」
「ええっ! み、みずきちゃん!どうしたの?君も仕事?」
ユウジ驚きを隠せない。
「うん・・・人探しなの・・・ユウジ君、ここでお仕事してるんなら知ってるかなあ?
「ロマン レッド」の人に逢いたいんだけど・・・」
ユウジ、ええっ!って思いつつ平静を保とうと。
「あ、ああ。ロマンレッドね・・・僕の仕事仲間だけど・・・呼んでこよっか?」
(おぃっみずきちゃん、オレだよ、ロマンレッドは。気づかないんかい!)「ホント?うんっ呼んでほしい!実は手伝ってほしいことがあって!」
(手伝ってほしいことって何だろう?まさか、まさか彼氏になってほしいなんてことじゃないよね。)
ユウジ妄想して、ニタッとした後、はっと我にかえる
「あ、今呼んで来る」
ユウジ、ちょっと歩いて倉庫の裏に入り、めがねをはずし鏡を見ながら
髪を立てた。
「オレって、こうゆうかっこつけるの日常じゃないんだよねー。
俳優やるんならもっとカッコよくしてろってマネージャーによく言われるけどさ。やっぱオレって、ねぐせヘアとダサめがねちゃんなんだよねー・・・
おかげでみずきちゃんに別人と思われちゃったみたいだ。しょうがないか・・・」
髪をなんども鏡でチェックしてかっこよく決めてからユウジ、みずきの前に出てきた。
「こんにちは。ロマン レッド役の、工藤・・・です。何か僕にお話があるとか?」
「あ、こ、こんにちは」
(うっそー。マジ?実物めっちゃかっこいい!)
みずき、ロマン レッドのあまりのかっこよさにどきどきした。
「実は・・・私、ロマン レッドさんが行動力抜群の方と思って折り入ってご相談が・・・」
「は、はあ」
(行動力?そんなものオレにあったっけ?)
「実は私、こう見えても、ある管轄の捜査一課 警部補なんです。」
みずき、名刺を差し出す
ユウジ、びっくり驚く
(えぇぇっなぬーっ捜査一課 警部補〜っ!)「レッドさんにある凶悪犯を捕まえるお手伝いをしてほしくて。
もちろん、報酬は出します。この捜査、極秘に進めているので、ぜひ、お願いしたくて」
「は、はあ」
(凶悪犯捕まえる捜査ぁー!オレにそんな大変な仕事できるんか
よー!無理だろムリっ。)
みずき、ユウジを見てにっこりした。
(うっ。ゲキカワ!)ユウジまたどきどきして思わず
こっくりうなずいてしまい、いや、
まずい、と思いすぐ首を横に振った。
「あ、あいや・・・その・・・」
「ありがとう!お願いしますね。じゃ。またご連絡しますから、これに
番号入れて。」
ニコッとして携帯を差し出す
「じゃ・・・みずきちゃん、僕のにも・・・」
ユウジもみずきに携帯を差し出す。
ユウジ完全にマイッタ顔で番号を入力した。
みずき、ユウジの携帯に番号を入れながら「あ、そういえばユウジさんにありがとう。月曜日またコンサートに来てねとお伝えくださいね」
(だからあ。ユウジはオレだって。みずきちゃん。)
ユウジ「は、はい。」
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